いじめ、北九州は福岡の7倍? 最大50倍差の背景とは

有料記事

狩野浩平
[PR]

 北九州市のいじめの件数は福岡市の7倍? 昨年10月に文部科学省が初めて発表した政令指定市別のいじめ認知件数(2017年度)で、北九州市は人口千人あたり44・8件、福岡市は同6・1件だった。なぜこれほど違うのか。学校現場からは、数字は虚像との声も上がる。

教諭、納得いかない認定

 北九州市の男性教諭(40代)は納得がいかなかった。生徒指導担当を務めていた小学校で、16年度に報告したいじめ認知件数はゼロ。だがその後、市教育委員会から学校に問い合わせがあった。「本当にないのか」。友達同士のトラブルと判断していた事案を計上した。

 いじめ問題を巡っては、自殺や不登校に至る事案を受け、文科省が「ささいなことでも報告を」と積極的な認知を求めている。認知件数は増え続け、全国の小・中・高・特別支援学校の合計は、13年度が18万5803件、17年度が41万4378件となっている。

 北九州市も例外ではない。17年9月、市立の小中高校などに共通アンケートを実施。「いじめられたことがありますか」という問いがあり、件数はクラスごとに集計されたという。

 男性教諭は17年度、この結…

この記事は有料記事です。残り1659文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら