スクランブルエッグ 熱と油の力でほわっとやわらかく

ごはんラボ

編集委員・長沢美津子
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ごはんラボ スクランブルエッグ

 ほわっとやわらかなスクランブルエッグを、トーストにこんもりのせて朝ごはんに。フライパンを使った卵料理も、コツさえつかめばあわてずにうまくいきます。

 スクランブルエッグは、溶いた卵に水分や油分を加えてかき混ぜながら火を通す料理です。その配合や加熱具合で、見た目も食感も変わってきますが、お勧めするのが、卵2個に牛乳大さじ1というレシピ。卵の重量に対して加える牛乳は約15%で、口当たりよく卵の香りやうまみも感じます。

 目指す「ほわっと」には、フライパンを十分に熱くすること。火にかけて確かめてからスタートです。油の役割も大事で、注いだ卵液を熱でむくむく立ち上がらせてくれます。あとは、菜箸で卵液が固まっていくのを手伝うように、大きくかき混ぜていくだけです。

 アレンジは、牛乳を和風のだし汁に変えたり、バターをゴマ油にしたり。手近な具材を足せば、ボリュームのあるおかずにもなります。(編集委員・長沢美津子

監修・料理:渡辺あきこ

写真・図版

調理科学 :香西みどり

【材料】

□ 卵 2個

□ 塩 少々

□ 牛乳 大さじ1

□ コショウ 少々

□ 油 小さじ2

□ バター 5g

【使う道具】

□ フライパン

□ ボウル

□ 菜箸

【作り方】

①ボウルに卵を割り入れて溶きほぐす。菜箸を少し開いて持ち、箸の先をボウルの底に付けたら前後左右に動かして、卵黄と卵白を切るように混ぜる。

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②塩を加えて混ぜる。卵2個に対して塩「少々」は、ひとさし指の先にのるくらい。コショウ、牛乳も加えて混ぜる。

③フライパンを中火で熱し、油を入れ全体に広げる。箸の先に卵液を付けて油に落とし、ジュッと音がする熱さになったか確かめる。

④フライパンを少し傾けて油をため、そこに卵液を注ぎ入れる。全体が膨らんできたら鍋を平らに戻し、箸を大きく動かし全体をかき混ぜる。まとまってきたら風味づけにバターを落とし、からめて出来上がり。油分には表面からの水分蒸発を抑える効果も。

【動画】スクランブルエッグの作り方=合田昌弘撮影

【アレンジ】

◆ジャコ入り和風

 卵2個を溶き、塩ほんの少々と和風だし汁(水でも)大さじ1、チリメンジャコ大さじ2、細ネギ小口切り2本分を混ぜる。油小さじ2で同様にいりつける。ジャコに塩気がある分、塩の量は控える。

◆かに玉風

 カニかまぼこ3本(30g)を細く裂き、長ネギ4分の1本を細切りにする。卵2個を溶き塩ほんの少々、コショウ少々、水大さじ1を混ぜ、油小さじ2でいりつけ一度取り出す。ゴマ油小さじ1でカニかまとネギを炒め、卵を戻して全体を炒め合わせる。

Cookery Science

 スクランブルエッグがパサつかず、ほわっとするのは、加えた牛乳で薄まった卵のたんぱく質が加熱で網目状に絡み合い、そのすき間に卵液の水分が閉じ込められるため。牛乳を増やせばよりやわらかくなるが、次第に水分が染み出してくるので、卵に対し30%くらいまでに。

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