災害時の医療、どう守る 西日本豪雨の経験を学会で報告

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中村通子
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 鳥取県米子市で開かれた日本災害医学会の学術集会は20日、3日間の日程を終え閉会した。計約2100人が参加し、災害時の医療のあり方や避難所運営、病院の防災計画作りなど幅広く話し合った。昨夏の西日本豪雨災害については3日間全てで報告や発表があり、今後に向けての課題と解決への方策などが議論された。

 1階が水没し、入院患者全員の避難が必要になったまび記念病院(岡山県倉敷市真備町川辺)の村松友義院長は、基調講演として自院の被災時の状況と、その後の経過と課題について話した。

 最初に、病院が一夜で廃虚になった被災状況を紹介。「災害を知らず、病院の対応計画(BCP)が全くなかった」と反省点を挙げた。懸命の対応の中、県や倉敷市との連絡が食い違う。自衛隊は救出した近隣住民を次々と計200人以上も病院に運んでくるが、食料など救援物資は届かない。困惑する事態が続いた。「動きが全く見えなかった」と振り返った。

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 今後、自院だけでなく、地域…

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