新元号に業界そわそわ ゴム印特需 食器は1分半後に

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伊藤嘉孝 河崎優子
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 4月1日に発表される新元号。そわそわしながらその時を待つのは、「平成」と書かれた書類を訂正するゴム印や、新元号入りのカレンダーなどの作り手たちだ。殺到する注文に対応するため、発表直後から生産に入れるよう準備作業に余念がない。

 ゴム印を製造・販売する日本法令(東京)は昨夏、書類に印字された「平成」を訂正する二重線と新元号が同時に押せるゴム印の予約受け付けを始めた。年明けまではほとんど注文がなかったが、2月末から急増し、3月27日時点で3万本超まで伸びた。このペースだと納品が5月1日の改元までに間に合わなくなる恐れがあるという。

 開発部の菊池理さんは「今後の受注分については4月中の納品をお断りする検討を始めている」。体制を通常より強化し、発表直後から製造する構えだが、短期間に大量の需要が出ることを想定した量産体制がそもそもないため、「今回だけ急に増やすのにも限界がある」と懸念を示す。

 「全社員総出で製造に当たる」。こう意気込むのは、ハンコ製造販売会社「吉報堂」(東京)の小嶋茂男社長。発表当日は、外回りの仕事を取りやめて製造に専念する構えだ。昭和から平成になったときは、全社員で深夜までゴム印を作り続けた。「今回も改元までに納品できるよう頑張りたい」

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■発表後1分で販売…

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