(時紀行:時の余話)博物館お手本に、保護少年団の活躍

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後藤隆之
【動画】カブトガニの保護に取り組む笠岡市立カブトガニ博物館。成体や幼生を飼育し、一部が展示されている
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 岡山県笠岡市にあるカブトガニ博物館を「お手本」に、笠岡市立大島中学校もカブトガニを飼育している。カブトガニを保護しようと、1971年に市内中学校で発足した「カブトガニ保護少年団」の活動の一環だ。

 大島中学校はカブトガニ博物館から東に約3キロ。カブトガニの繁殖地「神島水道」の一部も学区内になる。1月中旬にお邪魔した。

 水槽の底で、14センチほどのカブトガニ2匹がはっていた。飼育するのは、少年団を兼ねる生物部1~3年の約20人だ。

 博物館からもらう濾過(ろか)された海水を、カブトガニに適した25、26度に保つ。工夫がこらされるのは発泡シートでふたをすることだ。水の蒸発で塩分濃度が濃くなり、死んでしまうのを防ぐためで、博物館発のアイデアを取り入れている。

 部員たちの主な仕事は、昼休みの合間に交代で餌をあげること。副部長で2年の吉田大成君(14)は、餌のイトミミズに触るのが苦手で「餌あげは大変」と語る。ただ、成長していく様子に「うれしい」とにっこり。昨秋の代替わりまで部長だった3年の宮本碧(あおい)さん(15)は「笠岡の貴重な生き物。私たちが守っていかなきゃなと思う」と言う。

 ただ、カブトガニは2014…

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