A級棋士を連破した藤井七段、朝日杯連覇は 16日決戦

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村上耕司
【動画】加藤一二三九段にきく朝日杯将棋オープン戦の見どころ=瀬戸口翼撮影
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 第12回朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)の準決勝・決勝戦が16日、東京都千代田区有楽町朝日ホールで行われる。前回、五段ながらも並み居る強豪を破って優勝した藤井聡太七段(16)が、これまで羽生善治九段(48)しかなしえなかった連覇を達成できるかが注目される。

 前回優勝者として本戦シードされた藤井七段は今回、1、2回戦で現役A級棋士の稲葉陽(あきら)八段(30)と糸谷(いとだに)哲郎八段(30)を連破してベスト4入り。いずれも快勝で、充実ぶりをみせつけた。準決勝の相手は第1回覇者の行方(なめかた)尚史八段(45)。劣勢でもなかなか土俵を割らない粘り強い棋風が特徴のトップ棋士だ。1、2回戦では菅井竜也七段(26)、久保利明王将(43)を相手に勝ち上がってきた。非公式戦では1局(結果は藤井勝ち)対戦している両者だが、公式戦では初対局。互いに居飛車党で、主導権を握るためにどんな作戦を用意してくるかが見ものだ。

 もう一方の準決勝は、第6回覇者の渡辺明棋王(34)に本戦初出場の千田(ちだ)翔太六段(24)が挑む。渡辺棋王は現在挑戦中の王将戦で久保王将に3連勝とタイトル奪取に王手をかけ、棋王防衛戦では挑戦者の広瀬章人竜王(32)に2連勝しており、いま一番波に乗っている棋士のひとりだ。一方、千田六段は4人の中で唯一、1次予選から勝ち上がってきた。本戦1回戦では羽生九段を破っており、その勢いを渡辺棋王にぶつけることができるか。

 両者の対戦は2年前の棋王戦五番勝負だけ。渡辺棋王に千田六段が挑戦し、2勝2敗で最終局にもつれこんだが、最後は渡辺棋王が勝って防衛に成功した。すべて先手番が勝つという激戦だった。今回はどちらが先手番を握るのか。振り駒の結果も影響を与えそうだ。

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 準決勝は16日午前10時30分、決勝は午後2時30分から。持ち時間は各40分で、切れると1手1分未満の秒読みとなる。公開対局と大盤解説会のチケットは売り切れ。対局と解説会の模様は朝日新聞デジタル(http://www.asahi.com/shougi/)でライブ中継される(有料会員が対象)。このほか将棋連盟ライブ中継、AbemaTVでも放送される。

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