家族愛 戦地からの絵手紙 語り継ぐ戦争

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編集委員・伊藤智章
【動画】姉の夫が戦地から送ってきた絵手紙を手に話す大川浩正さん
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医師 大川浩正さん(92)

 姉の夫は、東京の三越百貨店で働いていた1944年3月、31歳で陸軍に召集された。46年、中国から復員するまでの間に、妻と1歳の長男宛てに絵手紙をせっせと送ってきた。残っているだけで76通。もっと書いたが、すべては届かなかった。

 82歳で亡くなった後、初めて見せられた。ロマンチックな絵と、家族への思いがつづられていた。ユーモラスな「フグ」の絵は、息子宛ての文面によると、准尉が洗面器に飼っていたフグで、尾っぽをつまみ上げると、白い腹を膨らませて怒った……とある。絵の題材は道ばたの花から、月を見る女、夢で見た我が子、敵国、英国製たばこの包装紙までさまざま。

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 兵隊も繕いをしていたり、水…

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