信頼したメールの主はハッカー データ盗まれNEM流出

有料記事サイバー攻防

荒ちひろ 稲垣千駿
[PR]

 仮想通貨交換業者コインチェックから約580億円相当(当時のレート)の仮想通貨NEM(ネム)が流出した事件で、ハッカーが半年前から、同社のネットワークへの侵入を狙って社員とのメールや電話を頻繁に繰り返していたことが分かった。流出分の一部は交換所で現金化されたとみられる。事件発覚から26日で1年。警視庁はハッカーが周到に準備して事件を起こしたとみて調べている。

 捜査関係者や同社関係者への取材で、流出の経緯の詳細が明らかになった。

 2017年7月、複数の同社社員のもとに英文のメールが届いた。その2カ月前に米国で開かれた世界最大級の仮想通貨イベントを挙げ「参加した○○です」などと名乗っていた。このイベントは取引が始まったばかりのNEMのお披露目の場として使われていた。

ここから続き

 同社社員たちは、この人物と…

この記事は有料記事です。残り1915文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

仁義なきサイバー攻防 ハッカーの標的は国家か個人か

仁義なきサイバー攻防 ハッカーの標的は国家か個人か

身近に迫るサイバー犯罪の脅威。標的は国家か企業か、あなたか。[もっと見る]