ハッカー集団、背景に中国政府か 見えてきた侵入の経緯

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編集委員・須藤龍也
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 経団連への不正アクセス事件をめぐり、米司法省が訴追した中国人ハッカー集団の関与の疑いが明らかになった。高度なハッキング技術を持った集団は「APT10」と呼ばれ、背景に中国政府の存在が指摘されている。日本も主要な標的になっているとされるが、国内では積極的な情報公開や共有がなされておらず、実態が見えづらい。

 経団連は2016年秋の発覚まで2年以上にわたり、ハッカーからの侵入を受けていた。朝日新聞が入手した内部資料や関係者の証言から、サイバー攻撃を受けた経緯が見えてきた。

経団連のシステムの奥深くに入り込んだウイルスは、じわじわと拡散していきました。サイバーセキュリティーの最前線でいま、何が起きているのか。暗躍する謎のハッカー集団「APT10」の手口に、専門記者が迫ります。

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 きっかけは14年7月1日…

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