奈良)被葬者を守る盾持人埴輪 茅原大墓古墳

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田中祐也
【動画】墳丘に登ると箸墓古墳や大和三山などを一望できる=田中祐也撮影
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 初期ヤマト王権の発祥の地、纒向(まきむく)遺跡奈良県桜井市)は3世紀初め~4世紀初めにわたって営まれた。遺跡内には箸墓古墳を始め、最古級の前方後円墳が点在する。

 箸墓古墳から約600メートル南東にあるのが茅原大墓(ちはらおおはか)古墳(国史跡)だ。前方部が極端に短い帆立貝式(ほたてがいしき)古墳で、4世紀末~5世紀初めごろに築かれた。市教育委員会文化財課副主幹の福辻淳さん(41)は「王権の中枢部がほかの地域に移った後も、人々はこの辺りで生活し、古墳も造られました」と話す。

 福辻さんと一緒に墳丘の上をめざした。茅原大墓古墳は築造時、後円部は3段の階段状で、墳丘には石が葺(ふ)かれていた。だが、近づくと3段のはずの後円部が、5段ぐらいに見える。「後世に段々畑として利用されたためです。畑の石垣には古墳の葺石が使われていますよ」と福辻さん。時が流れるにつれ、古墳も生活の一部に取り込まれたようだ。

 墳丘に登ると、奈良盆地を一…

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