(時紀行:時の余話)美容室の1時間、のぞく舞妓の素顔

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本多由佳
【動画】京都・先斗町の舞妓多香さんと、多香さんの髪を結ってきた結髪師の山中惠美子さん=本多由佳撮影
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 結髪師(けっぱつし)の山中惠美子さん(89)に髪を結ってもらうあいだ、花街の舞妓(まいこ)たちは心を休め、ふとした拍子に素顔を見せる。昨年12月から「山中美容室」(京都市東山区)で5回にわたって、襟替えを控えた先斗町(ぽんとちょう)の舞妓、多香(たか)さん(22)の大切なひとときに立ち会わせてもらった。

 舞妓の朝は早い。午前中に長唄や踊り、おはやしの稽古があれば、髪を結うのはそれよりも前。多香さんは午前7時から髪を結い始めることもあった。「おはようさんどす」。あいさつしながら美容室に入ると、すぐに鏡の前の席に座る。

 それから約1時間、結われていく髪に目をやりながら時間を過ごす。ふだんは山中さんと日頃あったことを話したり、読書をしたり。「鴨川をどり」が近くなれば、イヤホンで唄を聞きながら舞台のイメージトレーニングをすることもあるという。

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 山中さんは「お野菜ジュース

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