イノシシづくし、京の神社でなぜ…犬もキツネもいません

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編集委員・今井邦彦
【動画】「狛猪(こまいのしし)」が鎮座する護王神社=今井邦彦撮影
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「まだまだ勝手に関西遺産

 神社を守る石の動物といえば、狛犬(こまいぬ)かキツネが普通。でも、京都・護王神社ではイノシシ。平安京遷都の立役者を守り、足腰の神様としても信仰を集めています。

 神社の社殿や鳥居の両脇に鎮座した動物の石像といえば、普通は狛犬か、お稲荷さんのキツネを想像するだろう。しかしこの神社では、イノシシ。しかも元気に野山を駆ける姿だ。

 この「狛猪(こまいのしし)」がいるのは、京都御所の西、烏丸通りに面した護王(ごおう)神社(京都市上京区)。拝殿前の狛猪は正式には「霊猪像(れいちょぞう)」と呼ばれ、神社がこの地に移って間もない1890(明治23)年に建った。2006年には、新しく「平成の霊猪像」も鳥居脇に建てられた。

 それだけではない。手を洗い清める手水舎(ちょうずや)で水を吐いているのも、竜ではなくイノシシ。塀の屋根に置かれた魔よけも、鍾馗(しょうき)さんではなくイノシシ。本殿の前に置かれた願掛けの石像も、もちろんイノシシ。建物の飾り金具にもイノシシがいる。そして、今年は亥年(いどし)。拝殿に飾られた大絵馬もイノシシだ。

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 なぜここまでイノシシづくし…

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