実は筋が通ってる「千と千尋」(小原篤のアニマゲ丼)

有料記事

[PR]

 面白くて魅力的ですけど、とかく謎の多い「千と千尋の神隠し」ですが、「良い食べもの」と「悪い食べもの」に注目すると話の流れが意外に分かりやすいのではないかと前々から思っていて、12日に東京・渋谷のイメージフォーラム映像研究所で行った講義のメインのネタとして発表しました。

 昨年は「ケンとチャコはなぜオトナ帝国を作ったか」(昨年12月25日の本欄参照)というネタを同研究所でやり、今年11月には立命館大学に呼ばれた講座で「君の名は。」の瀧と三葉が互いを好きになった瞬間を読み解くというネタ(11月26日の本欄参照)をやりまして、いちおう私の中では第3弾という位置づけです。

 研究所の方は昨年と同じ「クリティカル・ライティング講座」の一コマで、映画評の満たすべき要件とは何かというのを前段として語り、次に、読者を引きつけるには「独自性と説得力が欲しい」という流れから、その実践的な例として「千と千尋」を取り上げたという次第。私の解釈にどれだけの「独自性と説得力」があるかは受講者と読者の皆様に判断を委ねるということで、それでは始めましょうか。

ここから続き

 まずは、なぜ「千と千尋」は…

この記事は有料記事です。残り4095文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら