「爆買い」やんで日が暮れて(小原篤のアニマゲ丼)

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 ここ3年ほど日本アニメの配信権を「爆買い」していた中国の配信プラットフォームが、今年9月に発表された中国政府のコンテンツ規制の影響で、ただいまピタッと買い控え中だそうです。これまで登録制だったのが放送と同様に許可制となり、事前に当局に字幕付きで全話を見せないとならず、もし許可が下りなければかけたカネがパァとなり、しかも「外国作品は配信総量の30%まで」と上限が設けられ、その30%というのもタイトル数なのか総分数なのか現状では不明とか。

 12月4日に刊行された日本動画協会の「アニメ産業レポート2018」の内容と、5日に開催された刊行記念セミナーでうかがったお話の中で、最も注目したポイントはこれでした。海外向けの売り上げでぐいぐい拡大してきたアニメ市場ですが、先行き不透明になってきましたね。政治に左右される中国市場の危うさはこれまでのレポートでも指摘されていましたが、現実のものとなってしまいました。

 例年より遅れての刊行となりましたが同レポートによると、2017年の「アニメ産業市場(ユーザーが支払った金額を推定した広義のアニメ市場)」は前年1兆9924億円(←昨年発表の数字が訂正されました)から1603億円増の2兆1527億円(前年比108.1%)となり5年連続で最高値更新。内訳を見ますと、「海外」(上映・放映・ビデオ・マーチャンダイジングなど海外アニメ関連エンドユーザー売り上げの総額)が2272億円増の9948億円(同129.6%)で金額も伸び率もトップです。この時点では「爆買い」が続いていたんでしょうね。

 額でデカいのは、「商品化」…

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