「水木しげるはのぼせもん」 ゲゲゲの女房、夫への思い
「ゲゲゲの鬼太郎」の作者水木しげるさんの出身地・鳥取県境港市にある「水木しげるロード」がこの夏リニューアルされ、観光客がますます増えている。3年前に亡くなった水木さんの妻で、NHKの朝の連続テレビ小説の原作となった「ゲゲゲの女房」の著者でもある武良布枝(むらぬのえ)さん(86)に、境港への思いや、今もなお多くの人に愛され続けている作品を残した夫について話を聞いた。
11月、東京都調布市にある水木さんの自宅。ほほ笑みを浮かべた水木さんの遺影の前で、思いを語ってくれた。
水木しげるさんの描いた妖怪177体の像が置かれたロードは今年7月、曲がりくねったシダレエンジュが植えられたほか、夜に妖怪の影絵が路面に現れる演出を始めた。この影絵55体も水木さんが「日本妖怪大全」で描いたものだ。
布枝さんが9月に出版したエッセー集「『その後』のゲゲゲの女房」(辰巳出版、税込み1296円)の中には、リニューアル後の最新の地図も盛り込まれている。
観光客が増え、にぎわうふるさとに、生前水木さんは「やっと俺の時代が来たぞ!」と笑いながら家族に語っていたという。このリニューアルは見ることができなかったが、さらに観光客が増えている。布枝さんは「境港の人たちの熱意の結晶。ほんとにありがたい。あの世の水木もおおいに喜んでいると思う」と顔をほころばせた。
水木さんはふるさとのことを語るとき「さかえ(境港)のもんは、のぼせもん」という言葉を使っていたという。
のぼせもんとは境港の方言で…
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