物が売れない時代に 企業に変革迫る定額制サービス

有料記事サブスクリプション

聞き手・篠健一郎
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 毎月会費を支払えば、複数の車を乗り換えながら借りられます――。トヨタ自動車が11月、こんなサービスを始めると発表した。「サブスクリプション」と呼ばれる定額制サービスだ。様々な業種に広がるこの新しいビジネスモデルは、企業のビジネスをどう変えるのか。世界1千社以上に導入を支援するソフトウェアを提供している米ズオラのティエン・ツォ最高経営責任者(CEO)に話を聞いた。

 ――サブスクリプションは新しいモデルではありません。例えば、新聞は昔から定期購読です。なぜいま注目されているのですか。

 「新聞は確かに定期購読だが、購読者がどういう記事を読んだか把握できていなかった。デジタルがそれを変えた。新聞業界だけでなく、企業はサービス利用状況や購買行動を把握できるようになり、より良い製品・サービスを作ることができるようになった」

 ――具体的には何が変わったのですか。

 「ビジネスが製品中心から顧客中心に変わった。(18世紀後半の)産業革命で大量生産が可能になった。規模の経済で利益を生み出すモデルだ。すし職人が顧客の好みを熟知するのとは異なり、企業が顧客を見失うことにつながった。こうした状態が100年以上続いたが、サブスクリプションはそれを変えた。いまビジネスの歴史上の重要な転換点にあり、すべての業界に変化を迫っている」

 ――どんな変化が必要なのですか。

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 「顧客との関係をいかに深め…

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