勤務時間中の公務員票多数か ゆるキャラ暫定1位の裏側

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大津正一 森川愛彦 加戸靖史
【動画】大量組織票について質問に答える四日市市の森智広市長=深津慶造撮影
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 全国のゆるキャラ日本一を競う今年の「ゆるキャラグランプリ(GP)」。各自治体とも公式キャラクターに投票してもらおうとPRする。ただ、力が入りすぎ、「やりすぎでは」との指摘も出ている。

 ネット投票で118万票(11月1日現在)を集めて暫定トップの「こにゅうどうくん」は、三重県四日市市のキャラ。初出場した2012年の83位から徐々に順位を上げ、17年は4位。森智広市長は「1位を取りに不退転の覚悟で臨む」と公言してきた。

 ネット投票はメールアドレスを登録してIDを取得すれば誰でもできる。「1人1日1回」と定められているが、アドレスを複数持てばそれだけ多く投票できることになる。

 四日市市によると、ネット投票が始まった8月、ライバルに水をあけられたため、観光の担当課員約5人がフリーメールアドレスを使い、約2万件のIDを取得。職員や企業に割り当てて投票への協力を求めた。

 市は「シティープロモーションに資する」として勤務時間内の投票も容認。各課ごとに職員の投票数を報告させ、1日で数百票を投じた職員もいたという。

 森市長は「許容範囲だと思っている。多くの職員はこにゅうどうくんを愛している。強制という文字は当てはまらない」と話した。担当課も「出場辞退はしない」と説明している。一方、ある管理職は「度を越えている。他にやるべき仕事があるのに、投票にこれだけ時間を割くのは税金の無駄遣いだ。こんなことをしている自分も情けない」とぼやいた。

 暫定2位の福岡県大牟田市の…

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