酸いも甘いも噛み分け 桂花ラーメン上京50年目の挑戦

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大畑滋生
【動画】熊本ラーメンの老舗「桂花」が東京に進出して50年=大畑滋生撮影
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 熊本ラーメンの老舗「桂花(けいか)」が東京に進出して12月で半世紀を迎える。関東に豚骨ラーメンを普及させた有名店だが、競争激化で2010年に経営破綻(はたん)した。いまは同じ熊本を拠点とする「味千(あじせん)ラーメン」傘下で再建を進め、東京と熊本で巻き返しを図っている。

 「周囲の飲食店がどんどん入れ替わる中、変わらないのはうちと寄席の『新宿末広亭』くらい」。東京・新宿の裏通り。東京進出1号店、新宿末広店の店長、浦上裕正(62)は話す。

 熊本市出身。大学生時代、東京進出直後の桂花でアルバイトをしていた。大手電機メーカーに就職したものの桂花の味が忘れられず、会社を辞めて社員として桂花に舞い戻ってきた。

 桂花の歩みは平坦(へいたん)ではない。1955年に熊本市で創業後、創業者の久富サツキ(92)が「熊本ラーメンを全国に広めたい」と68年12月に東京へ進出した。その際考案した、豚バラ肉と生キャベツを入れた「太肉麺(ターローメン)」が大ヒット。1店舗で1日1千杯以上を売り上げるまでになった。

 当時、東京でラーメンと言え…

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