ドクロだらけの博物館、恐怖の館ではありません

有料記事

保科龍朗
【動画】約7800点の骸骨やドクロのコレクションを収蔵するシャレコーベミュージアム=保科龍朗撮影
[PR]

「まだまだ勝手に関西遺産

 その建物の中にあるものは、約7800点もの骸骨(がいこつ)とドクロのみ。でも、けっして恐怖の館ではありません。ある医学者がとりつかれた、30年間におよぶコレクションの集大成なのです。

 骸骨(がいこつ)ならば、むやみに、かみついたりしなさそうだから、たぶんゾンビよりは無害だろう。

 なんらかの理由で、地上が骸骨であふれかえったとしても、それは世界の終末ではなく、人類と共存できるのではないか。

 シャレコーベ・ミュージアム(兵庫県尼崎市)に来れば、そんな妄想世界に迷いこんだ気分をイヤというほど味わえる。どこを見回しても骸骨だらけ。ドクロ専門の私設博物館なのだ。

 国道2号沿いにある3階建ての建物自体、外観がドクロをかたどっている。駐車場にある車のナンバーも「10(ド)9(ク)6(ロ)」。中に入ると、手あたり次第に集められた、ドクロの目くるめくコレクションが並べられている。

 1階は、時計、Tシャツ、ヘルメットなど、ドクロの意匠があしらわれた、ありとあらゆる生活雑貨。2階は、骸骨人形やドクロの仮面などの民族学資料とハロウィーングッズ。3階は、医学と考古学が展示テーマで、本物の頭蓋骨(ずがいこつ)も置かれている。収蔵品の数は、ギネス級の約7800点におよぶらしい。

 館長の河本圭司(かわもとけいじ)さん(74)は関西医科大名誉教授の脳神経外科医だ。ドクロを集め始めたのは30年前からで、ついには、このミュージアムを自宅の庭に建ててしまい、大学を退官した2011年から一般公開した。

 事の起こりは1988年。当…

この記事は有料記事です。残り880文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら