岡山)殉教の島 絶えない祈り 備前・鶴島

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雨宮徹
【動画】50回目の「鶴島巡礼」で、カトリック信者らが哀歌を合唱=雨宮徹撮影
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 日生諸島(岡山県備前市)の鶴(つる)島に岡山では珍しいキリシタン遺跡がある。明治初期の1870年、長崎県の浦上(うらかみ)地区から113人の信者が送られ、拷問の末に棄教を迫られて死者も出た。「殉教の島」への巡礼は今も続き、今秋で50回目を迎えた。(雨宮徹)

 50回の節目になる鶴島の巡礼は10月8日にあり、主催するカトリック岡山教会(岡山市北区)によると、東京、富山、兵庫、島根、高知、長崎などの都府県からカトリック信者らを中心に約170人が参加した。

 鶴島はほとんどが私有地で定期船はない。一行は午前9時半ごろ日生駅前の港からチャーター船に乗り、岡山県内最大面積の島・鹿久居島を迂回(うかい)するように約30分かけて南進し、周囲約2キロの鶴島の北桟橋に到着した。汗ばむ陽気のなか、苔生(こけむ)した山道を祈りの言葉を唱えながら登った。

 30分ほど歩くと瀬戸内海を…

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