人工呼吸器やたんの吸引などを日常的に必要とする「医療的ケア児」について知ってもらおうと、元NHKアナウンサーの内多勝康さん(55)が「『医療的ケア』の必要な子どもたち」を出版した。「医療や福祉に接点のなかった人にも関心を持ってもらい、社会で支える問題だと意識してもらえれば」と話している。

 内多さんは2016年にNHKを退職。その年、国立成育医療研究センター(東京)にできた医療的ケア児と家族用の短期入所施設「もみじの家」のハウスマネージャーに就いた。

 医療的ケア児や家族が抱える問題や、子どもたちを支える法律や制度などについて記した。慣れないパソコン作業に戸惑ったり、出来なかったことが出来て大喜びしたり。転身し、新たな場で奮闘する自身の日々もつづられている。

 アナウンサー魂も時折、顔をのぞかせる。先駆的な取り組みをする現場を訪ね、子どもたちのたくましさに感動したエピソードも紹介する。ミネルヴァ書房発行、2200円(税別)。全国の書店で販売している。印税は必要経費を除き「もみじの家」の支援にあてる。

 若い世代に特に関心を持って欲しいという内多さんは各地で講演活動もする。「理解を深めたい、もっと話を聞きたいという要望があれば、足を運びたい」。医療的ケア児に関する図書館や学校での講演は、成育医療研究センターのホームページ(http://www.ncchd.go.jp/press/2018/iryouteki-care.html別ウインドウで開きます)から受け付けている。(小坪遊