戦友の生きた証し、私は焼いた 91歳が告白する「罪」

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国吉美香 木村司
【動画】終戦後、上司の命令に従い書類を焼却したという西崎信夫さん=国吉美香撮影
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 1945年夏、日本海に面した京都・宮津湾近く。油まみれの軍服を着た一人の少年が風呂敷を担いで歩いていた。人目に付かない丘まで来ると、穴を掘って書類を投げ入れた。そして、マッチで火を放った。

 パチパチ、パチパチ。書類は音を立てて燃え、熱気が顔に迫った。「お前はまだ軍に協力しているのか」。少年は、戦友の声を聞いた気がした。

 当時18歳の少年だった西崎信夫さんは91歳になったいま、東京都西東京市に一人で暮らす。居間の壁には、魚雷の射手として乗り組んだ駆逐艦「雪風(ゆきかぜ)」の絵が掛けられている。左太ももには銃撃の痕が残る。

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 「戦友たちに悪いことをして…

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