「公文書焼かれた国、歴史の空白生まれる」保阪正康さん

有料記事

聞き手 編集委員・塩倉裕
【動画】「首相案件」文書で新たな展開をみせる加計学園問題をいちから解説
[PR]

保阪正康さん(ノンフィクション作家)

 戦前が終わり戦後が始動した1945年8月。日本各地で起きたのは、役人や軍人が公文書を大量に焼却する事件でした。戦争責任を隠蔽(いんぺい)する組織的行為です。陸軍省内務省など多くの官庁で、庭から煙が立ち上りました。

 目的は、連合国側による責任追及から逃れるためでした。米・英・中が日本に降伏を勧告したポツダム宣言は、戦争犯罪人は処罰されると宣告していました。責任追及を恐れた政府や軍の指導層が、資料の焼却を指示したのです。その指示自体も隠蔽しようとする徹底ぶりでした。

 公文書はなぜ大切か。その重…

この記事は有料記事です。残り898文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら