米国から出張帰り、家に知らない男 ゆっくりドア閉め…

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小林恵士
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 3年前の初夏の夜。

 IT企業に勤める男性(27)は、1週間の米国出張を終え、自宅に戻った。

 東京・世田谷のアパート前で、足が止まった。午後10時すぎ、一人暮らしの自室から明かりが漏れている。3階建ての1階。出張前に電気を消した記憶はたしかだ。

 ドアをそっと引くと、見覚えのない大きな黒い革靴が見えた。ゆっくり、ドアを閉める。

 「家に知らない人がいる。空き巣だと思う」

 110番通報で駆けつけた警察官数人が踏み込んだ。奥から聞こえる怒声。数分後、ひきずられるように出てきた男の横顔に見覚えはなかった。

 部屋に入ると、敷きっぱなし…

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