「世界の構図変わっていた」日本の誤算 平昌パラ閉幕へ

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 平昌冬季パラリンピックは18日、10日間の全日程に幕を下ろす。5競技に38選手が出場した日本勢は「前回ソチ大会を超える7個以上」のメダル獲得の目標こそクリアしたが、代表選手の固定化や高齢化が顕著な競技で苦戦。強化策に課題が残った。一方、開催国の韓国では大会の盛況ぶりから、障害者スポーツに対する社会変化が進んだ。2020年東京へ、平昌からどんなバトンをつなげるか。

 金銀銅3個ずつ計9個のメダルを17日までに積み上げた日本選手団。「パラアスリートのゴールはメダルを取ることだけではない」が持論の大日方(おびなた)邦子団長だが、表情はどこかさえなかった。「世界との差を痛感した。この先の4年は非常に厳しい戦いになる」

 アルペンスキー出身の団長には誤算があった。女子座位でメダル四つを1人で獲得した21歳の村岡桃佳(早大)、新競技のスノーボードでメダル二つの成田緑夢(ぐりむ、近畿医療専門学校)らの台頭の一方で、実績があるアルペンスキー男子座位が不振を極めたからだ。

 「アルペン三銃士」の異名をとる狩野亮(32)=マルハン=、森井大輝(37)=トヨタ自動車=、鈴木猛史(29)=KYB=の3人はソチ大会の日本の6個のメダルのうち5個を獲得。だが、今大会は森井が滑降でつかんだ銀1個だ。

 スーパー大回転3連覇を狙いながら、5種目で表彰台を逃した狩野は「4年前と世界の構図が変わった。楽しく滑れば結果が出ていたが、世界が伸びている」と分析。「結果を出して、子どもたちが競技に入ってくるきっかけをつくりたかった」とも話した。

 森井は5大会、狩野と鈴木は4大会連続の代表。スキー距離男子10キロ立位でこの日、金メダルをつかんだ新田佳浩(37)=日立ソリューションズ=は98年長野大会から6大会連続だ。

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