認知症事故に独自の公的補償「やさしい街」目指す自治体

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 認知症の人が万が一事故を起こしてしまったり、ケガをしたりしたときに賠償保険や救済金支給で支援する。そんな試みが一部自治体で始まっている。不測の事態に備えた安心を提供することで、認知症になっても暮らしやすい街を目指す狙いだ。

 神奈川県大和市に住む女性(57)の母親(83)が知らぬ間に家を出て一時行方不明になったのは2年ほど前だった。外が暗くなると「家に帰る」と言うようになり、その後も何度か警察に捜索願をだす事態に。アルツハイマー型認知症で、2016年7月から高齢者の早期発見を目指す市の「SOSネットワーク」に登録した。

 家の目と鼻の先には小田急線の踏切がある。一番の心配は事故だ。認知症の男性が列車にはねられ、鉄道会社が遺族に損害賠償を求めた裁判のニュースを聞いたときは、ひとごとと思えなかった。

 家族のもとに昨年、市高齢福…

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