「マザコン」夫と暮らして…橋田寿賀子さん語る家族の形

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構成・藤田さつき
【動画】自立し合う親子 互いのため 脚本家の橋田寿賀子さん=瀬戸口翼撮影
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 ホームドラマを数多く生み出した脚本家橋田寿賀子さん(92)。自らは家族という枠組みを離れ、自立して生きることを考えてきました。

 橋田さんの作品は、身近な家族問題をテーマにする。41歳でTBS社員の岩崎嘉一(よしかず)さんと結婚。その後、ドラマ「となりの芝生」で嫁と姑(しゅうとめ)の関係を描いた。

 「お姑さん(の存在)がすごく新鮮だったから、ぜひ書きたかった。夫はとんでもないマザコンで、ほぼ毎週末、お義母(かあ)さんに会いに(静岡県の)沼津へ帰るんですよ。だったらそばに家を建てたらと私が言うと、夫はいそいそと建てましたもんね」

 「私がおかずを作ると、義母は『こんな水くさいもの食べさせて』と怒る。『塩分控えめにしないといけないんで』と言うと、家族に『口答えするんだで、今度の嫁は』って。弁解すると口答えになっちゃうのがショックでしたね。でも、この出会いがなければ、『となりの芝生』も『おしん』も生まれなかったかもしれない」

 「おしん」は最高視聴率62・9%を記録。海外でも約70の国・地域で放映された。

 「おしんは昭和天皇と同い年。その世代の女を通して昭和を描きたかった。義母も同い年で、『自分はおしんだ』と思ってたから、助かりました。義母にはすごく理屈があるんですよ。世代の違いで価値観が違うだけで、どっちも正しい。だから、正しい者同士の話が食い違っていくのを描きたかった」

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