厳しい父を殴って高校中退した過去… ある外交官の思い
高浜行人
2年前の冬、東京・銀座の居酒屋。休暇で2年半ぶりに帰国した外交官、橋本仁さん(32)は、父(62)とカウンターに座った。
「ビールでいいか」
「そうですね」
客がまばらな店内で、敬語交じりの会話がつづく。
「仕事は忙しいか」
「まあ、そうですね」
会話が途切れ、キンメの煮付けを黙々とつつく。酒が進んだ。
二人きりで話すのは、慣れていない。
あのときも二人きりだった。
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小学生のころ、父の方針で神…
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