BL界の大御所が… 「日に流れて橋に行く」(日高ショーコ)

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松尾慈子
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漫画偏愛主義

 本作を書店で見かけたとき、私の脳内では「日高ショーコ、ついにヘテロ漫画界へ進出!」のテロップが流れた。女性誌「YOU」(集英社)で連載中の本作。BL界の大御所・日高の、ヘテロ(男女恋愛)漫画界への本格進出作である。いや、今のところ主要人物に女性は1人だけなので、恋愛に発展するかは不明なのではあるが。

 日高といえば、繊細な絵柄とじりじりとした心理描写でBL界で絶大な人気を誇ってきた。美貌(びぼう)の家令と若き子爵によるクラシカル・ロマン「憂鬱(ゆううつ)な朝」、無愛想な大学生と広告マンのもどかしい愛を描いた「花は咲くか」などなど。短編もそれぞれ完成度が高く、主人公カップルの脇キャラが主人公になる「スピンオフ」作品も多い。そう、BL界に不案内な方々に声を大にして伝えたい。日高とは、BL界の巨星なのである。

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 それが、女性漫画誌の王道「…

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