どうしてその服、着ているの? 「あたらしいひふ」(高野雀)

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松尾慈子
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漫画偏愛主義

 3回連続で、コミックスより先にネット公開されていた漫画を取り上げることに。ああ、社会は変わる、私を置いて……強く感じる昨今だ。何しろ、私はコミックにまとまるまで、よほどのことがないとネット漫画を読まない、というか、タブレット端末やパソコン画面で漫画を読むという習慣が身についていないので、面白くて話題になっている漫画があっても気付かない。これではダメだと思いつつ幾年月、だ。

 本作は短編4本を集めたものだが、表題作にもなっている「あたらしいひふ」は、出色のデキだ。英訳のタイトルは「MY FAVORITE SKIN」(私の好きなひふ)としてあるところもミソだろう。その通り、服って自分を守る自分の皮膚みたいなもの、そして自分で選択して身にまとうことができるもの。新しい、自分で選び取った皮膚はまさしく「好きなひふ」といっていいのだろう。

 4人のタイプの違った女性が…

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