ドローンで見た黄金色の稲穂 常総水害から2年

樫山晃生
【動画】ドローンで見た黄金色の稲穂、常総水害2年=長島一浩、樫山晃生撮影
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 関東・東北豪雨で茨城県常総市鬼怒川の堤防が決壊した水害から、10日で2年。当時、大きな被害を受けた水田では収穫シーズンを迎え、同市大房の「お米農家やまざき」では9日、ボランティアも加わって収穫作業に汗を流した。

 「2メートルの浸水で稲穂が泥水の底に沈んでいました」と山崎宏さん(40)、瑞弥さん(40)夫妻は水害当時を振り返る。水が引いたのは3日後。なんとか田んぼにたどりつくと、農機具や車も使い物にならない状態になっていた。

 友人たちの助けも借りながら残った稲を鎌で刈り取り、泥を取り除いて天日干しをしたが、収穫量は例年の3割減。収穫できても、食べられないお米もあったという。

 「農業を続けたい」。農薬や化学肥料に頼らない農法で情報発信を続けてきたつながりで、チャリティー企画やクラウドファンディングでお金が集まった。被災農家を対象とした農業経営支援金も受け、約1500万円かけて農機具の修理や買い替えをした。

 宏さんは「昨年は実ってくれただけで幸せでしたが、まだ収穫が少なかった。今年は平年並み、品質は過去最高です」と胸をなで下ろしていた。樫山晃生

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