発達障害の少年、育てる熟年夫婦 養子の経緯、隠さず

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編集委員・大久保真紀
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小さないのち みんなで守る

 トイレで生まれ、米カリフォルニア州の赤ちゃん安全保護法のもとで保護された赤ちゃんは11歳の少年に成長した。新しい親になった熟年夫妻は、少年の発達障害もすべて受け入れ、育てる喜びをかみしめている。

 「この家に来てよかったと思う。だって、2人ともとっても良い親だから」。ガス・シルバーストロム君(11)は言った。その視線の先には、母ケリーさん(59)と父ジェッドさん(62)がいる。

 米ロサンゼルス郡の病院のトイレで生まれ、実母が「赤ちゃん安全保護法」に基づいて養育を放棄したため、いまの両親に引き取られた。出会えた「我が子」にケリーさんは「ガスに我々が選んでもらった」と感じている。

 2006年4月3日夕、ロサンゼルス郡で働くケリーさんの職場の電話が鳴った。養子縁組を扱うワーカーからだ。「男の赤ちゃんがいます。20分で結論を出してください」

 電話をつないだまま、携帯電…

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