青森)フランス公演、観客の感想を聞く喜び

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鵜沼照都
【動画】青森市の舞踏家・福士正一さん
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 5月にほぼ1カ月をかけて、フランス北東部のストラスブール、南部のニーム、パリの3都市を回り、路上やバー、プラネタリウムなどを舞台に17公演をしてきた。2005年に続く2度目の渡欧だ。

 欧州では、1970年代に日本人舞踏家が次々と渡り、現地のダンサーたちに大きな影響を与えたことから、Butoh(舞踏)は身体表現の一ジャンルとして確立されている。フランスはその中心地だが、舞踏には「定型」がないため、「我々がイメージする舞踏とは別の、独自進化を遂げていた」。自身の舞踏に、現地のButoh愛好家たちからは「久々にオリジナル(原型)を見た」との声があがったという。

 青森市出身。山形大在学中、山形の寒村で生活しながら踊り続けている森繁哉氏と出会った。大学卒業後、青森に戻って津軽弁ひとり芝居の故・牧良介さんと「オドラデク道路劇場」を結成。農家の庭先や神社の境内、村の分校などで公演を始めた。2014年まで35年間は青森市職員だったため、「公務する舞踏家」としても知られた。公務の合間の海外公演はバヌアツ共和国を皮切りに12回を数えた。

 道路劇場は、その名の通りどこでも「舞台」。集落で無料で踊る代わりに一宿一飯を提供してもらう。「生活の中で、一生舞踏に出会うことのない人に体験してもらう。それが目的」

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 公演後は観客に感想を語って…

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