「萩尾望都でございます。職業は、マンガ家です」(小原篤のアニマゲ丼)

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 今年度の「朝日賞」贈呈式が1月30日に東京の帝国ホテルで行われまして、受賞者のお一人、マンガ家の萩尾望都さんの素晴らしいスピーチをごく短く紙面とツイッターでお伝えしたところ、主にツイッターでびっくりするほど多く反応がありましたので、今回の本欄はロングバージョンでご紹介します。

 その前に、ちょっと宣伝くさいですがいちおうご説明を。朝日賞は1929年に創設され、学術、芸術などの分野で傑出した業績をあげ、日本の文化や社会の発展、向上に貢献した方々に贈られます。各界の推薦をもとに、朝日新聞文化財団と朝日新聞社の選考委員会が審議、決定します。受賞者には正賞として故・佐藤忠良さん作のブロンズ像と副賞500万円が贈られます。受賞者の中から後年、ノーベル賞文化勲章を受けられた方も多く出ています。

 毎年、候補者の資料作りや選考委員の方への説明などを各分野の記者が担当することになっており、マンガとアニメを持ち場とする私は萩尾さんの担当になり、受賞決定後は元日の朝日賞特集紙面のためインタビュー取材もしました。マンガ家の朝日賞受賞は手塚治虫さん(87年度「戦後漫画とアニメ界における創造的な業績」)、水木しげるさん(2008年度「妖怪や戦争を題材とした幅広い創作による漫画文化への貢献」)に続いて3人目で、女性では初。ちなみに私が担当した方の受賞は宮崎駿さん(01年度「優れたアニメーション映画の製作」)に続いて2人目です。

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 萩尾さんは1949年、福岡…

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