夏目漱石「吾輩は猫である」210

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 「なに大丈夫です、探偵の千人や二千人、風上に隊伍(たいご)を整えて襲撃したって怖くはありません。珠磨(たます)りの名人理学士水島寒月でさあ」

 「ひやひや見上げたものだ。さすが新婚学士ほどあって元気旺盛(おうせい)なものだね。しかし苦沙弥さん。探偵がスリ、泥棒、強盗の同類なら、その探偵を使う金田君の如きものは何の同類だろう」

 「熊坂長範(くまさかちょう…

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