被爆地に咲いたカンナ、株分けの輪 国内・世界に広がる

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 広島で育てた平和の象徴・カンナを、株分けする取り組みも広がっている。創作浄瑠璃作家の橘凛保(りほ)さん(58)=東京都=が中心となり進める「カンナ・プロジェクト」だ。

 橘さんは2004年9月、広島平和記念資料館で「焦土に咲いたカンナの花」の写真に出会った。焼けただれた遺体やケロイドの写真、子どもたちの遺品を見て「絶望」を感じたがカンナの写真に救われた。

 白黒写真だった。だが、「原爆で傷ついた人たちの苦しみやつらさ、流れた血を吸い、廃虚の中でまっ赤に咲いているように感じました」。咲いた場所を調べ、被爆者の話を聞き、創作浄瑠璃に仕上げた。

 だが公演に訪れた人たちは資料館の写真を知らず、カンナの花を見たことすらなかった。「育ててもらうのが一番」と2008年、広島市内の小学校を中心に球根を植えると「うちでも育てたい」と賛同する学校が相次いだ。

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