【アーカイブ】アラブ理解深めて 小池ユリ子さん

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聞き手・編集委員 伊藤正孝
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【1991年3月9日夕刊3面】

突出していたイラク大統領の野望

 ――湾岸戦争で日本人のアラブに対する知識は飛躍的に増えました。その一方でフセイン大統領とアラブ人像が重なって、理解しがたい人々というイメージが定着したようです。

 「カイロ大学はテロを教えるのかと私に尋ねる人までいました。フセイン大統領やパレスチナ解放機構(PLO)のアラファト議長がカイロ大出身ということまで知られるようになった。それくらいアラブへの注目度があがりました。しかも“アラブは一つ”という言葉までが覚えられて、アラブ世界全体がややこしくて、血なまぐさいという認識が定着してしまいました。本当はアラブにも穏やかな民、気性の激しい民といろんな人がいるんです。フセイン大統領の野望、自己顕示欲、ナルシシストぶりは、アラブでも特殊だと思いますよ」

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■人質解放へイラク訪問…

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