スコシフシギなサカモトフジヤマ(小原篤のアニマゲ丼)

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 「藤山直美さんのファンなのでこの映画を楽しみにしていたんですけど、こんな話だったのかと驚いて腹も立ちましたが、それと同時に、ストーリーがいろいろ分からなくなりますけどヘンな映画ってことで、かなり好きです!」

 阪本順治監督の映画「団地」(公開中)を見た「機動戦士ガンダム」総監督・富野由悠季さんの感想です。楽しく屈折しています。富野さんというプリズムは、あらゆる透明な残留思念の複合体として因果地平へ走り続けるひとつの赤い彗星(すいせい)です(自分で書いていてよく分かりません)。

 阪本監督が「亡国のイージス」(2005年)を撮ったとき原作者の福井晴敏さんに富野さんを紹介されたことから公私にわたるお付き合いが始まり、阪本監督は新作ができるたびに感想を求め、「『北のカナリア』は吉永小百合さんのフレームインが6コマ遅い!」といったアドバイスをもらっていたとのこと。その富野さんの愛あるダメ出しが炸裂(さくれつ)した「団地」大ヒット御礼トークショーの内容をご紹介する前に、「団地」がどんなに奔放な映画か説明しておきましょう(ネタバレです)。

 そもそも「団地」とは、味も…

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