少女漫画家も年を取る! 「月と指先の間」(稚野鳥子)

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 【松尾慈子】稚野鳥子は、私が大学生のころ、超豪華作家陣が集った伝説の少女漫画雑誌「ぶーけ」で活躍していた。そして年は流れ、すでに20数年。そうさ、確かにみんな年を取る。私がもう立派な中年になったように、当時すでに人気作家としての地位を確立していた稚野鳥子も、今は立派な中年のはず。そして今も第一線で働き続ける稚野が、なんと55歳の少女漫画家を主人公にした少女漫画を描くとは! これは何? 腰痛とか老眼とかの中年あるあるギャグをちりばめつつも、漫画制作の舞台裏、仕事の厳しさなどを描いているのである。

 女性向け少女漫画雑誌が出はじめた頃、1994年創刊の集英社女性漫画誌「コーラス」(現「Cocohana」)のキャッチコピーは、「少女まんがもオトナになる」であった。でもそれだけじゃなくて、「少女漫画家も年を取る」、なんだなあとしみじみしてしまったよ。

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