嫌われたから、日本のラグビー変えられた エディHC

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野村周平
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 ラグビーのワールドカップ(W杯)イングランド大会で日本代表を率いるエディ・ジョーンズヘッドコーチ(HC)は、信念の指導者だ。2003年W杯で母国オーストラリアを監督として準優勝に導くなど、輝かしい実績を誇る55歳は己の指導への確信ゆえに、厳しい言動で選手たちを追い込んできた。ジョーンズHCへの反発でチームがバラバラになりかけた時期を乗り越え、今の日本の躍進がある。

 データを重視し、目標から逆算してあらゆる戦略を立てる。「W杯で勝たせるすべは知っている」と話すジョーンズHCは、知的な一面とともに、周囲にはかんしゃく持ちの激情家として知られている。時には機関銃のような勢いで怒りをぶちまける。「エディさんは怒ると対話できない。いい指導者だけど、いい人間とは言えない」と複数の選手は漏らした。

 12年の就任以来、ジョーンズHCはあつれきを恐れなかった。社会人のトップリーグの期間中でもハードな合宿を課し、「選手へのリスペクトがない」と憤る関係者がいた。若手の育成システムが十分でないと批判し、学生ラグビーを多く取り上げるメディアの姿勢にも疑問を呈した。「W杯で勝つことでしか、日本ラグビーは変えられない」という信念からだったが、反発もついて回った。

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