続「クライシス2016」(小原篤のアニマゲ丼)

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 アニメ業界で「2016年クライシス」というのがささやかれている、とちょうど1年前の本欄で書きました。アニメの本数がこのまま増えたら2016年に作る側のキャパシティーを超えて破綻(はたん)するのでは?という懸念です。日本動画協会の「アニメ産業レポート」2014年版が出たのに合わせ執筆者を集めた刊行記念セミナーが開かれ、そこでアニメ・特撮研究家の氷川竜介さんが「クライシス」を提起しました。

 さて今年も出ました「アニメ産業レポート2015」。気になるその中身をちょっとご紹介しましょう。

 テレビアニメのタイトル数(継続作品+新作)は、2010年195本、11年220本、12年222本、13年271本、14年はなんと322本! かつて私が新聞記事で「アニメバブル」と書いた06年の279本を抜き史上最多です。ミニ番組が増えたという事情もあるのでテレビアニメ制作分数で見てみますと、10年9万445分、11年9万5098分、12年10万5070分、13年11万2169分、14年11万9962分(前年比6.9%増)。ピークの06年13万6407分に及ばないものの歴代3位。増えてます。劇場公開アニメのタイトル数も13年63本→14年74本と史上最多。増えてます。

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 一方で気になるデータがあり…

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