何度忘れても「毎日楽しい」って笑う母 認知症社会

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寺崎省子 森本美紀 立松真文
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 65歳以上の7人に1人、約462万人が認知症とされる。10年後には、5人に1人になるという。認知症の人と、その暮らしを家庭や地域で支える人。それぞれ戸惑いや悩みを抱えながら、互いに向き合っている。

日記に文句「こわいやつや」

 当時の日記には長女への文句が書き連ねてあった。「こわいやつや」「それが親への態度か」……。

 京都市の中西栄子さん(67)は2010年12月、63歳でアルツハイマー型の認知症と診断された。その8年前に夫は亡くなり、一人暮らし。小学校の教員を定年退職し、1学期だけ非常勤で働いていた。

 診断前、孫らと行った焼き肉店で、「それ何回も聞いた。最近もの忘れがひどいな」と長女に言われた。テーブルをドンとたたき、「何回も同じこと言ったらあかんのか」と怒鳴って一人で出て行った。

 長女の河合雅美さん(43)…

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