「SHIROBAKO」では若柱と呼ばれたの(小原篤のアニマゲ丼)

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 ふだんの取材ではアニメの音響監督にインタビューすることはありませんが、「もののけ姫」(1997年)のとき若林和弘さん(スタジオジブリ作品の時は本名「林和弘」名義)にほんの少しだけお話を聞く機会がありまして、新聞にしては珍しい「効果音」にまつわる記事を書くことになったてんまつは、2011年9月12日の本欄「1997年 あの時なにかが変わった」に書きました。

 作画監督が「絵の責任者」なら音響監督は「音の責任者」。監督(演出家)のもと、声優の芝居、効果音、音楽をまとめて面倒見る役職ですが、私が音響監督の名を意識したのはテレビアニメ「うる星やつら」(1981~86年)の斯波重治さんが最初。クセのある声優さんたちがとても楽しそうに掛け合いをしている感じが分かりましたから。斯波さんもその弟子の若林さんも、宮崎駿監督や押井守監督の映画が代表的なお仕事です。テレビアニメでも最近は「侵略!イカ娘」(2010年)とか「キャプテン・アース」(2014年)などでそのお名前を拝見した若林さんが13日に東京・御茶ノ水のデジタルハリウッドで公開講座を開くというので、聴きに行きました。お話の始まりは、そう、「うる星やつら」から。

 「高校生の時『うる星やつら』が好きで、友だちが『声の収録をしているスタジオが分かったぞ!』と言うので行ってみた。もともと録音に興味もあった。その日『うる星』の収録はなかったけど、『先週ひとり辞めちゃったんだけど、バイトしない?』と言われて『あ、いいスか!』。という成り行きで、26話か27話くらいから見習い助手として働き始めた。押井さんとは『うる星』で『変なヤツだ』と顔を覚えられてたんじゃないかな」

 ああ、中坊の私が「うる星」…

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