(関西食百景)ここだけの話―9月27日配信

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天野剛志 山本正樹
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(取材余話)魅力追い東へ、漁の苦労を実感

 高知県から始まったキンメダイの取材。地元の漁師や漁協、県の担当者らに話をうかがうと、ルーツは関東・東海地方であることが分かってきた。ブランド化を進める主な産地を紹介しましょう。

 静岡県東伊豆町の稲取地区。キンメ漁の発祥地とも言われる相模湾に面し、伊豆漁協稲取支所は「稲取キンメ」の名で2010年度に県の「しずおか食セレクション」の認定を取得した。昨年には特許庁の地域団体商標の登録も得た。

 釣りで1匹ずつ取るためダメージが少なく、取った日に水揚げするという。同支所運営委員長の鈴木精(くわし)さん(63)は「鮮度がよいだけでない。キンメのえさとなる魚も豊富で、脂もたくさん乗っている」と胸を張る。

 静岡県では、下田市の同漁協須崎出張所も10年度に「須崎日戻り金目鯛」のブランドで同セレクションの認定を受けている。

 千葉県も動きが活発で、銚子市の銚子市漁協は06年に「銚子つりきんめ」の名で県の「千葉ブランド水産物」の認定を受けた。昨年には特許庁の地域団体商標にも登録された。魚体に傷を付けない「釣り」を強調して命名したという。

 キンメダイをめぐっては、遠い沖合まで出かけ、1週間ほどかけて大量に取る漁法もある。

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 稲取などと同様に、高知県産…

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