婚活ウォーズ(小原篤のアニマゲ丼)

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 アラサーのヲタク女子が結婚相手を求めて迷い道まわり道もどり道、結局くっついた相手は同じヲタ。アニメにマンガにエロゲー、BL……ああ心地よいヲタップル。ヲタ婚、万歳!

 ――てなマンガを読んだのはこれで3冊目だなぁ、と思いましたが、3冊とも面白いのでまとめてご紹介しましょう。御手洗直子さん作「31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる」(新書館、2012年11月)、肉子さん作「100回お見合いしたヲタ女子の婚活記」(宙出版、13年4月)、そして今読み終えたばかりのカザマアヤミさん作「恋愛3次元デビュー~30歳オタク漫画家、結婚への道。~」(双葉社、14年5月)です。どれも作者自身の体験をマンガにしたもので、ヲタ婚というオチも同じなら判型も同じ、カバーの色もみなピンクです。

 婚活サイトに登録して相手を探した「31歳~」は、「ウソは書いてないけど本当のこと(←例「ホモまんががないと死ぬ」)を一切書いてない」プロフィルとか、そのプロフィルを公開した途端にメールが300通来て返事を書くのに忙殺されるといった怒濤(どとう)の展開もさることながら、面白いのは「年収2000万円カテゴリー」男性の超絶プロフィルだったり、実際に会った「年収1千万男子」たちのあまりなキャラクターだったり。「はてしない暴言」とか「超・上から目線」とか「一夫多妻宣言」とか、これぞ「事実は小説よりも奇なり」です。作者自身「サイテーな男子ほどネタ的に興奮する」とハアハアしてましたが、まさにその通り、作者もおいしく「いただきます!」、読者もおいしく「ごちそうさま!」。めでたしめでたし。

 だがしかし、インパクトでそれを上回る男子が登場するのが「100回お見合い~」。結婚相談所に登録した作者(28歳・正社員・腐女子)が美魔女アドバイザーの導きで様々な男性とお見合いするのですが、その中にはかなり変わった人も……。そんな話を女友達と展開していたとき「じゃあさ、今までで一番変わった人ってどんなんだった!?」と聞かれて作者が挙げたのが「モーゼ(仮)」さん。

 イケメンで商社マンというプ…

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