ソチ冬季パラリンピックで14日、久保恒造(32)はバイアスロン15キロ座位で6位だった。スキー距離を残すが、最も力を入れたバイアスロンは最後。冬季競技は今大会で引退する。「冬と夏、両方でメダルを」。2年後の夏季リオデジャネイロ大会に夢をつなぐ。
ゴールすると、コースに向かって一礼。「百%の力を出せた。今まで楽しかった」と笑顔だった。
北海道美幌町出身の元高校球児。高3の夏、交通事故で脊髄(せきずい)を損傷し、下半身の自由を失った。失意から救ってくれたのは、病室でテレビ中継を見た車いすマラソンだった。「こんな世界があるのか」。1年後に競技を始めた。しかし、目標にした6年前の北京パラリンピックは、車いす5000メートルの代表選考レースに0・1秒差で敗れた。
再びの挫折。だが、好きな言…
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