金メダル狩野、原点は家族スキー 「自分変えてくれた」

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野田枝里子
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 ソチ・パラリンピックで、日本勢初の金メダルに輝いたアルペンスキー男子滑降座位の狩野亮(かのうあきら、27)。競技場には、支え続けた家族の姿があった。

 北海道網走市出身。小学3年の時に交通事故に遭い、脊髄(せきずい)損傷で車いす生活になった。落ち込む狩野に、父の操さん(55)は「やりがいを見つけてほしくて、いろいろなことをさせた」。アーチェリー車いすマラソン、車いすバスケット、水泳……。中学1年でたどり着いたのがチェアスキーだった。スキーは2歳の時から、中学校教師でスキーの指導員だった操さんから教わっていた。

 チェアスキーを始めたころは、転んでは泣いた。もともとスポーツ万能。上達するとのめり込んだ。「両親がチェアスキーを与えてくれ、ふさぎ込んでいた自分を変えてくれた」。精度の高いチェアスキーを使うほどに、立って滑りたいとは言わなくなった。母の照美さん(56)は「あの子の笑顔がもう一度見たかったから」と振り返る。

 スーパー大回転で金メダルを…

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