小学生は真に受ける(小原篤のアニマゲ丼)

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 「機動戦士ガンダム」生誕35周年記念と銘打ち、マンガ「『ガンダム』を創った男たち。」上下巻が25日に角川書店から刊行されました。1979年放送のファーストガンダムがどのように制作されたか、その内実を赤裸々につづったドキュメント・コミック……というのはウソで、パロディー4コマ「機動戦士ガンダムさん」の作者・大和田秀樹さんが存分にデフォルメを利かせたギャグマンガです。

 富野由悠季総監督は、スキンヘッドにグラサンの「まるでヤクザ」な富野ヨシユキとなり、冒頭からアフレコスタジオで主演声優・古谷トオルを2度も殴ります。もちろん「2度もぶった! オヤジにもぶたれたことないのにッ!」というセリフの演技指導のためです。キャラクターデザインと作画監督を務めた安彦良和さんは、純白のスーツに胸をはだけたシャツという「まるでホスト」な美形キャラ安彦ヨシカズと化し、ランボルギーニを乗り回してシャンパングラスを傾けます。

 こんな調子ですが、「当時のスタッフとファンの熱気をここまで再現した作品は他にはない」「NHKBSで放映されたアニメ新世紀宣言のドキュメンタリー以上に当時の空気感が伝わる作品」と、ディープな関係者である「アニメック」元編集長の小牧雅伸さんが太鼓判を押すできばえ。元々は「ガンダム創世」と題して「ガンダムエース」に連載され、「機動戦士ガンダムさん」の単行本に「番外編」的に収録されていたのですが、今回上下巻にまとまったものを読むと、小牧さんの言葉通り熱気と空気感がビシビシ伝わってきます。大和田さんにインタビューしましたので、それを交えてご紹介しましょう。

 「13年前から『ガンダムさ…

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