(1月27日付朝刊に掲載した「ことばの広場」を再録しました)

 大学生の就職活動が長期化した昨年、企業が内定を出す際に就活を早く終えるよう学生に迫ることが問題化しました。学生たちは「就活終われハラスメント」、略して「オワハラ」と呼んで反発しました。

 学生の間に広く浸透し、「新語・流行語大賞」候補にもなりました。他方、本紙声欄には「何でもカナの短縮語にすることに品位を疑う」との投稿がありました。本欄にも「就活ハラスメント」ならまだしも、「終わハラ」では意味不明だという趣旨の意見が届きました。

 確かに変な造語です。ただ、異質な物が混ざり合う、そのハイブリッドさに聞く者の耳をそばだたせる意外な力がある、とは言えないでしょうか。考えてみれば、音楽や映画のタイトルによく使われる手です。