(12月23日付朝刊に掲載した「ことばの広場」を再録しました)

 大阪府知事・市長ダブル選の時、テレビや雑誌が「W選」と書くのをよく目にしました。他にも「W受賞」「W効果」、トイレットペーパーの2枚重ねの「W」など、「二重」の意味の「W」はよく見ます。この書き方は正しいのか、との質問をいただきました。

 そもそも英語のWは「ダブリュー」ですから、発音からして違います。国語辞典も15冊ほど見ましたが、触れているのは3冊。「ダブリュー」の項の後ろの方に「音をもじってダブルの略」と書かれたり、「ダブル」の項で「俗に『W』と書く」とあったりする程度でした。

 では、いつごろから使われているのでしょう。漫才コンビ・Wけんじは1961年結成とのこと。当然それより前です。